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2009年10月16日

字が読めない〜トルクメニスタン編(1)

 1990年の初夏、このワタクシは、東トルキスタンのウルムチにいた。(参照:「トルキスタン」)
 地政学上「中国新疆ウイグル自治区の首府である」ウルムチとも呼ばれるその都市のさらに奥地に仕事で行ったあとの帰りのことであった。

 東トルキスタンには、中国人の通訳とともに北京から移動した。
 仕事が終わり、このワタクシは上海経由日本へ、通訳は北京に帰ることになっていた。
 つまり、このワタクシは、中央アジアで一人飛行機に乗るハメになったのである。
 チェックインのときまでは一緒だったのだが、彼の飛行機が先に行ってしまったので、このワタクシは独ぼっちになった。
 当時中国語もできなかったこのワタクシは、一人上海に行く飛行機を待っていたのだが、搭乗ゲートには「上海」と書いてあったので、どの飛行機が上海行きの飛行機か間違えることもなく無事に上海に降り立ったのであった。


 同じ年の秋、このワタクシは、トルクメニスタンの首都のアシガバード空港の出国ロビーで途方に暮れていた。(このときのアシガバードでホテルに泊まれなかった経緯を元に書いたのが、「我が心の中央アジア」(参照:「我が心の中央アジア」)である)
 どの飛行機がモスクワ行きか判らなくなったのである。
 
 事情を説明すると、旧共産圏においては、飛行場は「コメコン諸国人(=東側の人)」用と「それ以外の人(=西側の人)」用に分けられていた。
 同じ飛行機に搭乗するのに、「東側の人」と「西側の人」は別々のターミナルに行き、飛行機の中までは別行動だったのである。
 「東側の人」用のターミナルはボロボロの建物にも関わらず、「西側の
人」用の建物は結構キレイな建物であった。外見だけ体裁を保っていた共産主義末期の頃のことである。そんなところだけ見栄をはっても仕方がないのだが。

 このワタクシは、ロシア語のできる日本人の先輩と一緒に空港に言ったのだが、どういう訳か珍しくこのワタクシの搭乗する予定の飛行機だけは、「東西の人」を分けずに東側用のターミナルから全員搭乗することになった。
 ロシア語のできる先輩はそのまま「西側」用のターミナルに去ってしまい、悲しそうな目で彼を見送ったこのワタクシは、一人寂しく「東側」用のターミナルに向かった。

 ターミナルの中はまったくもって無秩序に人がごった返していて、どこがチェックインカウンターなのかも判らない。全ての看板にはロシア語しか書かれていないので、このワタクシではなす術がない。
 とりあえず、旅の恥を思いっきりかき捨てながら、体当たりで人をぶっ飛ばし、カウンターが並んでいる最前列まで行くということを繰り返し、最終的に自分の乗る飛行機のチェックインカウンターを探し当てた。
 なんとか、搭乗券を貰ったが、段ボールの切れ端のような紙に殴り書きで書いてある搭乗券を見ても何のことならサッパリ判らない。
 数字二つと文字一つの組合せだけがなんとか判別できるのだが、それが搭乗ゲートなのか座席の番号なのか判らない。
 それ以外の大量の文字はまったく理解できない。多分、これがもの凄く高級な紙にキレイに印刷されていてもその文字は読めなかっただろうが。。。

 仕方なく、またカウンターに戻って同じカウンターで搭乗券を貰った人を3人くらいマークすることにした。
 少なくとも彼らは同じゲートに行くだろうから。
 このワタクシの予想は見事に当たり、3人とも同じゲートの前で立ち止まった。
 ゲートには手書きで行き先のような文字が書かれていた。それが「モスクワ」なのかどうか、手書きであろうがデジタルであろうが判らない。

 出発予定時間の15分くらい前に飛行機に乗れという指示が出たので、多分飛行機は間違っていないだろう(と思った)。
 おまけに搭乗券を見せて搭乗ゲートを通れたのだから間違いはないはずである(と思った)。
 間違っていた方がありがたいようなボロボロのイリューシンだったが。。。
 念のために客室乗務員にも搭乗券を見せたら何も言われなかった。
 こちらとしては、座席の位置まで教えてほしかったのだが、「そこまで気が利くくらいなら客室乗務員になんてやってないわ」というような性格の人が多い(海外の)この業界なので、とりあえず、座席の列の中の、さっきの二文字の数字の列まで行き、今度は一文字をなんとか探し出した。
 それが正しい座席なのかどうかは判らないが、もし誰かが同じ席にやってきたら間違いだって判るので、とりあえず座っていた。
 誰も来なければ、座席も合っているし、飛行機も間違っていないだろう。

 しかし、途中から再び不安になってきた。
 というのは、モスクワという大都市に行く飛行機にも関わらず、そもそも機内がガラガラだし、ガラガラなだけに、自分が座っている座席に本当に座る人が、このワタクシの座っているのを見て他の席に勝手に座っているのかもしれないと思い始めたからである。

(続く)
ラベル:言語 空港
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