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2009年06月15日

Hasta la vista (3)

Hasta la vista (1)
Hasta la vista (2)
 から続く


 彼女が電撃的に見合いをして結婚して(そして離婚して)から約1年後に、例の会社の同僚の女性から連絡があった。
 その頃ボクは、顔の右半分が動かなくなるという病気で数ヶ月入院していた。(参照:「看護婦との合コン」)

 雨の日の夕方、同僚の女性は、病室にメロンを持ってやってきた。
 そんなもの持ってこられても、食べることがままならない病気だったのだが。
 
 「私、結婚することになりました」
 「おう、それは良かった」、と別にどうでも良いって感じのボク。
 「それで、言っておかないとダメなことがあるの」
 「アンタの結婚とオレには何の関係もないやろ」
 「それはそうなんだけど、、、」
 「一応話は聞いておこう」とボク。

 「実は、結婚する相手は、、、」と、彼女は、突然ボクの親友の名前を言った。
 「えっ?」とボク。
 「実は、入社した頃から付き合ってたの」
 「ありえない。。。」
 実際にはどうでも良いことなのだが、ボクの親友と目の前にいる同僚の接点がまったく分からない。

 そのあと、同僚の彼女は次のようなことを話した。
 彼女の彼氏、つまりボクの親友が、ボクに合うような女性を紹介してやれ、と彼女に言った。
 それで、彼女は、友人の女性をボクに紹介した。
 ボクと彼女はそれなりにうまくやっていた。
 ボクの彼女は本当に25歳までに結婚したかったので少し焦った。
 ボクの親友とその彼女は入れ知恵をして、「見合いするとでも言ってみろ」とボクの彼女に言った。
 ボクの彼女はそうボクに言った。
 ボクは「それなら仕方ない」と言った。
 そのとき、ボクの親友は、ボクの同僚と付き合っていることを、ボクを含めた誰にも知られたくなかったので、「実はあれは自分の入れ知恵だった」とどうしても言えなかった。
 ボクとボクの彼女は別れ、彼女は結婚した。

 「本人からもクレグレもよろしく伝えてほしいと言っていた」と彼女は言った。
 本来なら、「自分で言いに来い」って話なのだが、今さらそんな事実を言われても、と思ったし、もはやどうでも良かったので、「了解。彼にもよろしく言っておいてくれ」とボクは言った。

 「二人の関係が今さら修復できるかどうかは分からないけど、彼女はもう離婚したわけだし、私たちにもしできるとしたら、二人の接点をもう一度作れないかと思って、、、」
 今度は何を言い出すのだ。
 「私たちの披露宴のときに、新郎側と新婦側で、二人に挨拶してもらいたいのだけど。二人ともそれぞれの親友だし」
 
 さすがに、これには即答できなかった。
 確かに、ボクは新郎の親友だし、元の彼女は新婦の親友だ。
 断ることもできないし、かと言って、すぐに受諾できる話でもない。

 相変わらず雨は降っていたが、それでなくともいつも薄暗い病室にしばし沈黙が流れた。

 「彼女がその申し出を受けるかどうかも分からないし、彼女がどうのこうのではなく、親友として挨拶はさせてもらう」とボクは答えた。少し同様は隠せない。
 「ありがとう!」
 彼女は神戸市内の披露宴会場の地図が入った招待状をボクに渡した。

 「彼女も神戸の実家に帰っているけど、何か言っておきたいことはある?」
 「言いたいことは特にない。実家だと、また門限は9時かな、、、アハハ」、と乾いた冗談を言うのがやっとだった。



 その後、その披露宴はトンでもない理由で延期になった。
 ボクは、元の彼女を全壊した家から救出することはできなかったし、そもそも警察の非常線が張られてしまい、家の近くにすら近づくことはできなかった。二度と会うことはなくなった。


 Hasta la vista, baby ...


 あれ以来、甲子園球場より西の兵庫県に行くことはほとんどなかったのだが、先日所用で神戸に行くと、毎週のように門限を気にしながら向かっていた場所は、新しいマンションに変わっていた。

 そうそう、親友と親友の彼女は、数ヶ月後に延期した結婚式を無事に行い、今は幸せに暮らしているようだ。
 ボクはその披露宴には出なかった。いや、精神的に出られなかった。


追記)
 先週の日曜日に、たまたまテレビでやっていた「ターミネーター3」を見ていて、まったくそんな映画でもないのに、涙が溢れてきて止まらなかった。。。
posted by ぱんちょ at 00:00| Comment(12) | ぱんちょな恋の物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
結婚を決心するのに最も大切なものは“決断力”でしょうね。
Posted by 月山 at 2009年06月15日 22:00
月山さま

 まったくですね。。。
Posted by ぱんちょ at 2009年06月15日 23:36
最近忙しさにかまけて、こちらのブログを読んでいませんでした。

しかし、先日大好きな女性を亡くした自分にとって、この文章は読むべきではなかったかも…

でも、悲しいけど本当にいいお話ですね。
Posted by たろー at 2009年06月17日 10:50
たろーさま

>こちらのブログを読んでいませんでした。

 それが問題です。。。

 いつものことながら、、、、
 今さら、創作とも言い出せず。。。
Posted by ぱんちょ at 2009年06月17日 16:29
やはり創作でしたか…。(苦笑)
でも、創作とは言っても、どうしても実話も入ってしまいませんか?
一時期、私も恋愛エッセイを書いていましたが、どうしても実話が入ってしまいました…。
Posted by 月山 at 2009年06月17日 17:34
月山さま

 実話があれば、こんな風には書けないでしょう。。。
Posted by ぱんちょ at 2009年06月17日 17:43
“貴殿の想像力”にはいつも感動しています!
Posted by 月山 at 2009年06月17日 20:59
月山さま

 村上春樹氏にはかないませんが。。。
Posted by ぱんちょ at 2009年06月18日 00:31
脅威の創作力…(笑)
Posted by 月山 at 2009年09月23日 01:33
月山さま

 相変わらず、、、村上春樹氏にはかないませんが。。。
Posted by ぱんちょ at 2009年09月23日 22:47
I'll be back  

Posted by 46 at 2009年09月24日 00:05
46さま

 何のこっちゃ?
Posted by ぱんちょ at 2009年09月26日 01:25
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